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zoom RSS サイソンブンへ その5

<<   作成日時 : 2005/10/12 20:03   >>

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サイソンブンは滞在中も苦労したが、一番大変だったのは帰りだった。

同じ日にビエンチャンに行くというMさんと共に空港へと行くと、霧のため、ヘリの出発が遅れるという。
いつもだったら
「ああ、そうか。しょうがないなぁ〜」
となるのであるが、この時は状況が違った。
僕のラオスビザは今日、切れるのである。

更に僕の手元には今日出発の「バンコク行きチケット」と、明日の「バンコク発成田行きチケット」がある。
つまり、ぎりぎりの日程でサイソンブンに来てるのである。
ぎりぎりなのは当初からわかっていたので、ビエンチャンでチケットを買う時に
「乗り継ぎは本当に大丈夫なのか?」
と、代理店のスタッフに何度も確認したのだが、スタッフは
「4時間も余裕があるから絶対大丈夫だ」
と、僕にサイソンブン行きのチケットを手渡したのである。

しかし、ラオスに絶対はなかった…。

仕方なく、空港で電話を借り、代理店に現在の状況を説明する。
途中でカンビン・ラオのスタッフに代われと言うので、受話器を渡したが、飛べないものは飛べないという状況のようだ。

と、頼りになるのかどうかわからないが、偶然、空港にビエンチャンの副知事という人がいて、彼が
「大丈夫。なんとかなる」
と言う。
「予定より少しは遅れるが、自分も今日、ビエンチャンに帰るので、ヘリが飛ばない事は絶対にない」と、彼の車に乗せられ、僕らは再び町へと戻った。

連れて行かれた食堂には既にご馳走が並べられており、何故か僕らはそこで副知事や警察官や兵士やらと一緒にご馳走になり、案の定、ビアラオをグビグビ飲まされた。
本当に大丈夫なんだろうか?

夕方近くまでそうやって過ごし(何軒か梯子した)、4時過ぎになって再び空港へ。

しかし、状況はほとんど変わっていなかった。
カンビン・ラオの職員は相変わらず
「今日はヘリが飛ばせない」
と言い張り、昼に来た時より人が増えている。

「大丈夫だ」
と言っていた副知事も、カンビン・ラオの職員としばらく話していたが、埒が明かず、郷を煮やした彼はなんと
「だったら軍のヘリに乗せる」
と言い出した。
お付の人になにやら言っていたが、突然、
「すぐに乗るぞ。急げ」
と、僕らに滑走路に行くように促した。

しかし、

軍のヘリは目の前で飛んで行ってしまった。

「オーイ」
副知事の呼びかけも空しく、小さくなっていく軍ヘリ。
僕らは再び空港の建物へと戻った。

結局、副知事の懸命の交渉もあって、ヘリはなんとか飛ぶようになった。
定刻より5時間遅れで。
もう、バンコク行きの飛行機にはとても間に合わないだろう。

副知事は
「この二人は外国人だから先に乗せてやってくれ」
と、僕らを他の人より先にヘリに乗せてくれた。

僕らが乗り込むと、僕らと同じく長い事ヘリを待っていたラオス人たちが大勢、乗り込んできた。
でも、どうやら定員オーバーだったみたい。
最後のほうに乗り込んできた副知事とお付の人は、座る場所がなくなってしまい、副知事は操縦席後ろのちょっと段になったところ。お付の人は、荷物の上に腰掛ける。なんだか悪い事してしまった。

しかし、副知事は自分の一言でヘリが飛ぶようになったため、終始ご機嫌であった。

上空でお付の人に
「おい、暑いからちょっとそこのドア開けろ」
と言って、飛行中にスライドドアを開けたのには驚いたが。
(機内に雲とか入ってきました)

で、予定より遥かに遅れ、ビエンチャンの空港には夕方、かなり暗くなってから着いたのだが、もうこんな時間では出国は無理である。
「カンビン・ラオのオフィスに行って、バンコクまでの航空券の手配をし直し、オーバーステイの件もなんとかしてもらわなくっちゃ!」
と思っていたら、
ヘリが停止するなり、表側からドアが開けられ、いきなり
「Mr.Kawaguchi?Bangkok?」
と、カンビン・ラオの職員らしき二人が顔を出した。

「Yes I am」
「You?」「Hurry up!」

職員は僕の荷物を担ぐと滑走路を走り出した。
何がなんだかわからないまま、僕も二人の職員について彼らの後ろを走る。

女性職員が走りながら僕に何か紙切れを渡す。
空港税の領収書だ。
今、ここで金を払えという事らしい。
更に、彼女は僕のパスポートから出国カードを抜き去った。

しばらく走ると目の前には、今乗ってきたヘリとは比べ物にならない、でかい飛行機が停まっていた。
「Bangkok」
男性職員が飛行機を指差す。

ヘリを降りてから5分で飛行機に乗り込む。
僕が乗り込むとすぐに搭乗口の扉が閉まった。

案内され座席に向かうと、僕以外の乗客は全て席についている。

え〜、僕だけを待っていたの?

や、やるなぁ〜、カンビン・ラオ。

定刻より1時間以上遅れてバンコクのドムアン空港に到着。
僕は次の日、無事に日本へと帰ってきた。

それにしても、滑走路上で出国手続きをしたのはこの時が最初で最後の経験だった。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
とても楽しい旅を読まして頂きありがとうございました。それにしてもイベントがてんこ盛りですね。大物・副知事が助けてくれたり、最後は飛行機を待たせて滑走路での出国審査で間一髪で脱出とはまるでなんでもありのハリウッド映画のヒーローのようですね。カッコ良過ぎですGucchiさん。
ito-ani
2005/10/12 22:44
最後までお読み頂いてありがとうございます。

自分では、何がなんだかわからないまま、日本に帰ってきたという感じです。
もともと楽天家の自分の
「なんとかなる」
という考えに拍車をかけるような出来事でした^_^;
Gucchi
2005/10/13 09:58

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